看護師長は、一般企業でいうと課長のような存在です。部署のトップとして担当部署がスムーズに業務ができるようにマネジメントをします。部下の教育も大切な業務です。マネージャーとして重要な役割なので、看護師や主任としての経験を積まなければなれません。看護師長の平均年齢は、54歳というデータもあります。
看護師長は、その部門のトップですので、部署のスタッフがスムーズに仕事ができるようにまとめていかなければなりません。看護部の目標達成のために部署の目標を設定して、スタッフ全員で目標達成ができるように働きかけることも看護師長の重要な役割です。
さらに、スタッフ一人ひとりがやりがいをもって仕事ができるように部下のケアをすることも看護師長の仕事です。技術を磨いて高度な医療行為ができるだけでなく、体調や精神的な面も配慮しなければなりません。定期的に面談をしたりしてスタッフの状況を適切に把握しておかなければなりません。
また、スタッフの働き方についても確認しておかなければなりません。もし、キャリアアップを望んでいるスタッフがいたら資格の取得を勧めたり部署異動の希望があればそれを聞いてあげたりします。希望するキャリアが積めるように支えてあげることが重要です。転職や退職についてもサポートしてあげます。
入院している患者さんだけでなく今後入院する予定の患者さんや、退院・転院する患者さんなども把握しておかなければなりません。患者さんに適切な治療や看護をおこなうには、患者さんの全体像を把握することが必要です。また、それはベッドコントロールにも影響します。たとえ、ベッドが空いているからと誰でも受け入れてしまうと病棟全体の重症度が上がってしまい、スタッフの負担が増えることになります。入院している患者さんの状況によって受け入れの判断をすることもあります。
患者さんが退院や転院をする場合は、サマリーが必要になります。入力自体は担当のスタッフがおこないますが、最終チェックは看護師長がおこないます。正確なサマリー作成のためにも患者さんの状況把握は大切な業務です。
まれにスタッフと患者さんとの間でトラブルになることがあります。ちょっとしたトラブルであれば、他の看護師や看護主任が対応するでしょうが、解決しない場合は、看護師長が間に入って解決しなければならないこともあります。
緊急入院、手術、急変など、スタッフが足りなくなることもありますので、そういう場合は看護師長もフォローに入ります。通常は部屋持ちをせず、ナースコールの対応など短時間で終わる業務をおこないます。
看護主任・看護師長・看護部長とステップアップして看護管理者としての活躍を目指すならキャリアプランが重要です。
看護師が管理職として昇進・昇格して看護管理者になった場合のメリットとデメリットについてわかりやすく解説します。
看護管理者とは、どのような立場と役割を持つのでしょうか。まずは看護管理者の概要を確認しておきましょう。