現場を統括するリーダー「看護主任」

看護主任の役割は、看護師長が決めた部署の目標に従って各患者さんの看護目標を達成できるように実践モデルになり、他のスタッフを教育することです。看護主任の役割についてもう少し詳しく紹介します。

現場を統括するリーダー「看護主任」

スタッフの目標管理・マネジメント

看護主任は、部署の目標を達成するために各スタッフの目標達成を支援します。たとえば研修を受けているスタッフがいたら、きちんと修了できるようにサポートします。現在はほとんどの病院で目標管理制度が採用されており、個人やチームごとに目標を設定してその達成度合いで評価をおこないます。目標管理制度はスタッフのモチベーション向上に効果があり、人材育成の一環として取り入れられています。
マネジメント面では、スタッフの「指導・相談」をおこないます。「直接指導」「患者さんに適切な看護を提供できているか確認し、必要に応じて指導する」などでスキルアップを図ります。スタッフが社会人としても看護師としても日々成長していけるように働きかけるのも看護主任の務めです。

スタッフの教育

実践的なスタッフ教育も看護主任の役割です。患者さんには複雑な背景を持った人や心理的に消耗したり厳しい状況に置かれている人も少なくありません。そうした事例に対しては、中堅スタッフに担当させるなどし、患者さんのケアには看護主任が責任を持ちつつもスタッフが看護を通して成長できるようにサポートします。

職場環境の改善

看護主任は、スタッフにとって仕事がしやすく達成感を持てるような職場作りをおこなう役割があります。業務を円滑に遂行できるように職場環境の改善を図ります。スタッフが働きやすいように職場の人間関係などの環境改善をすることも求められます。スタッフだけでなく、患者さんにとっても安全、安心、安楽のための環境整備、調整、統括なども求められます。

看護業務の管理、指導

看護主任になると夜勤が減ります。そのかわり、平日は日勤となってリーダー的な業務が多くなります。患者さんが適切な医療を受けられるように、また患者さんの看護目標が達成できるように、医師から指示を受けたりスタッフに指示を出したりします。それぞれのスタッフが働きやすいように気がついた課題や問題は都度改善をしていきます。看護主任は現場を仕切ることが多い調整役です。スタッフや患者さんの把握だけでなく、他部署や他職種の人との連絡、調整、交渉などもおこなわなければいけません。さまざまな問題に臨機応変に対応することが重要です。

スケジュール管理や看護師長の補佐

シフトは看護師長が作成することが多いと思いますが、看護師長が不在の際などには看護主任が作成をする場合もあります。病院によっては、看護師長と看護主任が協力してシフト作成しているところもあるようです。また、看護師長がベッドコントロールをおこなうために、患者情報の共有や、患者さんとその家族の状況に合った療養環境を提供できるように看護師長をサポートするのも看護主任の大切な役割です。

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