看護管理者にはどのようなスキルが求められるでしょうか。豊富な現場経験も必要ですが、看護管理者は責任の重い職務なので、リーダーシップ、マネジメント力、問題解決能力、判断力など、さまざまなスキルが必要です。看護管理者に求められるスキルを解説しますので、将来看護管理者になりたいと考えている人は参考にしてください。
看護師へ的確な指示を出すのも看護管理者に必要なスキルです。現場で起きた問題などは豊富な現場経験がなければ解決できません。日々の看護業務をきちんとやって必要な経験を積むことが大切です。一般的には、主任になるまでに約10年。看護師長になるには主任を数年。看護部長になるには看護師長を10年以上経験することが必要と言われています。
看護管理者になると上層部と現場の看護師との間に挟まれることになります。どちらかを優先するのではなく、どちらからも話を聞いてコミュニケーションをきちんと取ることが大切です。コミュニケーションスキルと言っても単純に周りとうまくやったり、無難な人付き合いができたりするレベルでは看護管理者は務まりません。一人ひとりの意見や立場を尊重して組織を正しい道へ導いていかなければなりません。人の意見はきちんと聞きつつも自分の意見をしっかり持っていることが大切です。
リーダー役である看護管理者にとってリーダーシップは生命線です。ただし、一般企業におけるエース社員のようなやり手とは違います。看護管理者にとって大切なのは、現場のナースの声や意見をきちんと拾って上層部に正しく伝えることです。看護師一人ひとりの声にしっかり耳を傾けて意見を理解する聞き上手になることが大切です。
看護管理者は、現場の看護師たちを管理する仕事です。常に統括する看護師たちに寄り添って、問題がないかどうか、困ったことはないか、状況を把握していなければなりません。自分の仕事だけでなく、組織に対して強い責任を持って日々の業務に取り組む姿勢が必要です。
一部分の問題だけにとらわれていると全体の問題点を見逃してしまいます。ものごとを俯瞰的にとらえ、問題の根本原因を分析する能力が看護管理者には求められます。俯瞰的に状況を把握するには、自分の担当する部署だけでなく、他部署も含めて理解していなければなりません。完璧な職場など、そうそうありません。問題を解決してもまた新しい問題が出てくることも少なくないでしょう。問題を見て見ぬ振りをするのではなく、良い状態を目指して積極的に解決していく姿勢も大切です。
看護主任・看護師長・看護部長とステップアップして看護管理者としての活躍を目指すならキャリアプランが重要です。
看護師が管理職として昇進・昇格して看護管理者になった場合のメリットとデメリットについてわかりやすく解説します。
看護管理者とは、どのような立場と役割を持つのでしょうか。まずは看護管理者の概要を確認しておきましょう。